土曜日, 5月 24, 2025
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『人と動物の共生大学』は、なぜ必要か。獣医師・奥田順之氏インタビュー。

“人と動物の共生”について、誰もが分け隔てなく学べる、オンライン市民大学

認定NPO法人 人と動物の共生センター(所在地:岐阜県)は、2022年4月に、オンライン市民大学「人と動物の共生大学」を本開校します(2021年12月現在プレオープン中)。同大学の大きな特徴のひとつは、受講費が“無料”であるということ。人と動物の共生について“誰もが分け隔てなく学べること”が重要であるという同団体代表の奥田獣医師に、「人と動物の共生大学」の存在意義や無料化の重要性について話を聞きました。

―なぜ、「人と動物の共生大学」を設立しようと?

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近年、犬猫の保護活動は盛んに行われ、実際に、犬猫の殺処分数は年々減少しています。多くの方々の努力によって、「殺処分ゼロ」を達成する自治体も見られるようになりました。ただ一方で、犬猫の保護シェルターは常に、たくさんの犬猫で溢れている状態です。救っても救っても、終わりが見えてこない。そんな状況が続いているのです。

 

それは、なぜか? 保護しなければならない犬猫が、生まれ続けているからです。目の前の不遇な犬猫たちを救う保護活動は、もちろん重要です。ですが、それだけでは、本当の課題解決には至りません。私たちが目指すべきなのは、“保護しなければならない”犬猫がいない社会です。殺処分ゼロを目指すだけでなく、その一歩先、“真の”殺処分ゼロ社会を目指さなければなりません。

その実現のために必要なのが、『蛇口を締める活動』だと考えています。しかし、蛇口を締める活動は広まっていないし、知られてすらいません。この活動について一人でも多くの方に知っていただきたい、学んでいただきたい、参加していただきたいという思いから、同大学の設立を目指しました。

―『蛇口を締める活動』とは?

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上の図をご覧ください。今にも割れそうなほどに膨れ上がっている水風船は、保護施設の現状を表しています。この水風船のように、保護施設には常に、多くの保護犬猫がいます。そして、この保護施設を支えているのはボランティアさんたちです。

下の段の一番左、「殺処分」の蛇口を締めるために、保護活動に取り組む方々の負担は増大し続けてきました。本来、殺処分問題を根本的に解決するためには、“上の段”の蛇口を締めることが大切なのです。上の段の蛇口を締めることで、保護すべき犬猫が生み出されないようにする。これが、私たちの提唱する『蛇口を締める活動』です。

▼『蛇口を締める活動』について詳しくはこちら
http://human-animal.jp/blog/517
https://www.youtube.com/watch?v=qMiS50GH8d8

―大学受講費の無料化を決めた理由は?

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「蛇口を締める活動」を、より多くの人と共に広めていきたい、と考えたからです。

殺処分問題の根本的解決、人と動物の共生の問題の解決を、一部の団体、一部のボランティアの力だけに頼る形は適切ではありません。多くの思いある方々が、自分にできることを始める、小さくても活動に取り組むことで、社会に大きな変化を生み出していくことができると思います。
 

「動物のために何かしたい!」
そう考えるみなさんの力を集結することが、何より重要だと考えました。

動物のプロや、すでに保護活動に取り組んでいる方はもちろん、ペットを飼っている人も飼っていない人も、社会人のみなさんも学生さんも、「動物のために自分も何かしたい、何か学びたい」と思うすべての人が、人と動物の共生について分け隔てなく学べる場を提供し、蛇口を締める活動を広めていきたい。そのために、受講費がネックになってはならないと考えたのです。

大学運営資金は、『ふるさと納税』などを活用して寄付を募ることとしました。現在は、“使いみち”を特定して納税先を選べるふるさと納税(ふるさとチョイス)にて寄付を募集しています。(https://www.furusato-tax.jp/gcf/1426

「保護活動はできないけれど、自分にも動物のために何かできることはないだろうか?」そう思っている人たちは、日本全国に大勢いらっしゃいます。私たちのもとにも、数々の相談や問合せが届いています。そんなみなさんのかけがえのない思いを、これからも“真の殺処分ゼロ社会”の実現につなげていきます。

 

▼ふるさと納税(ふるさとチョイス)詳細ページ
 https://www.furusato-tax.jp/gcf/1426

※ふるさと納税で寄付すると?
寄付した金額から2,000円を差し引いた額が、住民税などの税額控除の対象となります。
(例:10,000円を寄付−2,000円=8,000円控除)
実質的な負担は2,000円のみで、自治体に支払う税金を寄付金に充てることができます。

<奥田順之プロフィール>
NPO法人人と動物の共生センター理事長。
適正飼育の普及のため、犬のしつけ教室ONELife/ぎふ動物行動クリニックを運営。
2017年獣医行動診療科認定医取得。
ペット産業の適正化を目指し、ペット関連企業や業界団体らと積極的に対話を行い、発刊物の監修や調査提言を行う。減災教室ペット編の開発、ペット防災カレンダーの開発、全国動物避難所マップ作成など、ペット防災活動にも尽力。
著書:「動物の精神科医が教える犬の咬みグセ解決塾」「ペット産業CSR白書-生体販売の社会的責任-」

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▼リンク一覧
公式サイト:http://human-animal.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/hasc.tomoiki/
Instagram:https://www.instagram.com/tomo_iki_gifu/

▼ご取材について
本件に関するご取材は、以下の連絡先までお願いいたします。
認定NPO法人人と動物の共生センター 担当:理事長・奥田順之
住所:岐阜県岐阜市岩地2-4-3
TEL:058-214-3442
FAX:058-214-3640
MAIL:info@tomo-iki.jp
HP:http://human-animal.jp

 

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